愛車、軽自動車(軽バン)のエブリィ(DA17V)で車中泊する際に快適に過ごすためと、震災などの自然災害による停電時に役に立つAC100V電源として購入したBLUETTIのポータブル電源EB3Aを紹介します。
小規模・低価格なポータブル電源
私が、車AC100V電源を設置することになった発端は、漁で使用する電動船外機(エレキモーター)の電源として、使用頻度の低い12Vのディープサイクルバッテリーを、車中泊で快適に過ごすため、及び、震災などの自然災害による停電時の応急電源として有効活用したい思いからでした。
ディープサイクルバッテリーを活用した100V電源の製作はこちら
でも、私のようにバッテリーを保有していなくても、車中泊や停電時の緊急電源として、AC100V電源がほしいと思っている方もいると思います。
私としても、容量は下がりますが、手頃な価格で、苦労しないで、バッテリー以外のAC100V電源を確保したくなり購入しました。
購入に至った特徴
その主な理由を箇条書きにすると、
- 最大600W(瞬間最大1200W)の高出力の機器が使える。
- 電力シフト機能によって600Wを超える電気機器も使える可能性がある。
- 私が必要とする入力(充電)方式が装備されている。
- 多彩な出力方式が装備されている。
- コンパクトで軽量。
- 信頼性が高く低価格。
それぞれについて補足しますと、
最大600W(瞬間最大1200W)の高出力の機器が使用可能
小型・小容量(EB3Aは268.8Wh)モデルのポータブル電源の一般的なAC出力は300W程度が一般的なのですが、EB3Aは最大600W(瞬間最大1200W)になっており、使用できる電気商品の制約が少ないということになります。
容量が小さいので、使用できる時間は短いということになりますが、使えるか使えないかは大きな違いがあります。
私の場合、車中泊の電気製品の電源の他に、電源が無い倉庫兼作業場のDIY時に丸ノコや電ドラなどの電動工具の電源としても使用できそうです。
電力シフト機能が無くなった!?
EB3Aの選定理由では、最大600Wの製品が使用できると共に、電力シフト機能によって、600W~1200Wの製品も使用できる可能性があることも魅力で購入に至りました。
一番使いたかった製品が、650Wのポットディオで1台三役(煮る、焼く、蒸す)の料理が可能な優れもので、私の場合は自宅では一人鍋で活躍し、車中泊ではインスタントラーメンや卵焼きなどで活躍しそうです。
私が使っているモデル(RPD-1)はモデルチェンジしたみたいで、現在は、ポットディオキャレPRD-4が販売されているみたですが、基本的な電力650Wは変わらず、使い方には揚げる、炊く(ごはん)が加わり五役になったようです♪
早速、電力シフト機能が機能して600Wを超す、650Wのポットディオが使えるだろうと思ってAC電源に接続し加温してみました。
ところが、開始直後に、電力表示が620W表示した時点で、OVERLOAD(過負荷警告表示)が点灯し電源供給しなくなりなりました。
慌てて日本語の取扱説明書を確認するも電力シフト機能の言葉すら出て来ません。
『電力シフト機能が無くなった!?』
ネットで『EB3A 電力シフト機能』で検索したところ、スマホからメーカー名『BLUETTI』で検索し、アプリをダウンロードし、Bluetooth機能を使い、スマホをつかってEB3Aを遠隔操作できる機能があるのですが、
『スマホの遠隔操作の設定画面で、電力シフト機能のON、OFFの操作(初期設定はOFF)ができる』
ことが分かり、早速、アプリをインストールし、電力シフト機能をONにすることができ、再度、650Wのポットディオを加温してみました。
すると、今度はOVERLOAD(過負荷警告表示)が点灯することなく、電力表示が550~560Wの表示(電力を抑えている)で正常にお湯を沸かし始めました。時間表示からは、その使い方を継続すると約0.4時間(約24分)でEB3Aのバッテリー蓄電容量を使い切ることが分かりました。
出力をパワーダウンしているのでお湯が沸くまでの時間は通常よりかかりますが、インスタントラーメンを調理してみたところ、500㏄の水を入れて加温したところ、約9分で沸騰し無事にインスタントラーメンを調理し食べることができました♪
ということで、購入目的の一つが問題なく使用でき、これから車中泊での活躍が楽しみになりました。
しかし、今回、ポットディオに水をいれて加温中に忘れてしまい、約15分位そのまま沸騰状態にしていたら、蒸気の影響か過負荷ギリギリの状態で継続していた影響か、TEMP(異常温度警告表示)が点灯した時がありました。
メーカーで取扱説明書に記載していないことを考えると、電力シフト機能はあまり推奨していないと考えられ、室温や負荷の状況次第では使用できない可能性もあり、使用頻度は少なく、使用する場合は短時間とか過負荷に近い状態を回避しながらの方が良いと思います。
私が必要とする入力(充電)方式
充電方式は私が必要とする方式が装備されています。
ACアダプター充電
付属のAC充電用ケーブルのプラグを家庭用コンセントに接続し、もう一ををEB3AのAC入力ポートに接続することで充電が可能です。
自宅で使用する場合、例えば離れた作業場でのDIY時など、自宅や外出先で電源がない所や遠い所で使用する場合の充電方式になります。
カー充電
別売のカー充電ケーブルを使用し、車のシガーソケットとDC入力ポートを接続して充電します。
車のバッテリー上がりを防止するために、エンジン始動中での充電が原則になります。
車中泊の時、車の移動中に充電し、目的地に到着後に夜間から朝にかけて使用し、また移動中に充電するみたいな使い方です。
私としては、カー充電ケーブルは車中泊やドライブの場合には絶対必要なアイテムにつき、付属品にしてもらいたかったな~。
ソーラーパネル充電
災害などで停電に至った時の緊急電源の充電として活躍しそうです。
別売のPV充電用ケーブルを購入し、当然ながらソーラーパネルを保有していることが条件になります。
正弦波で多彩な出力方式が装備
出力(AC100V電源)は正弦波であり、疑似正弦波タイプの弊害のリスクがなく、また、ディープサイクルバッテリーのようにDC/ACインバーターを別に準備する必要がありません。
出力方式は多彩で、
- AC100Vコンセント2口(最大600W、50/60Hz切替可能)
- シガーライターソケット×1(12V、10A)
- DC5521出力(12V、10A)
- USB-A出力×2(5V、3A)
- USB-C出力×2(20V、5A)
- ワイヤレス充電
AC100Vコンセント以外の出力があることは、それだけ使用できる電気製品の種類が増えることになりますね~。
パソコンの普及に伴う、USB出力から電源をとる電気製品が数多く出回っていて、そのまま使用できるので魅力です。
運転席に近いところでしか使えなかった、シガーライターソケットの電源製品も、様々な場所で使用することが出来ます。
私の場合、運転席のパーソナルナビ(TV機能付き)を車中泊の時に就寝場所に移動し、ポータブル電源EB3Aから電源を供給しテレビを視聴する予定です。
コンパクトで軽量
定格容量が違うので定量的には表現できませんが、とにかく、バッテリーに比べると、コンパクトで軽量です。
255×180×183(H)
のサイズは、私が保有している、ディープサイクルバッテリー(105Ah)の一回り小さいコンパクトさです。
何よりの魅力は、ディープサイクルバッテリーのように充電方式毎の充電器やコントローラー、DC/ACインバーターの設置場所が不要なことです。
そして重量が4.6㎏!
ディープサイクルバッテリー(105Ah)は23㎏ほどありますので、気合を入れて持ち運ばないと、ギックリ腰になりそうです(笑)。
これが内臓している安全で充電回数が多い、リン酸鉄リチウムイオン電池の威力なんですね~。
信頼性が高く低価格
他社製品と比較すると、高性能にも関わらず低価格で購入できる製品と思います。
そして2023年8月~の販売開始以降、販売実績は多く、口コミでは高評価で信頼性が高いことが伺えます。
車中泊だけでなく、災害などに伴う停電の緊急電源など、ニーズが高まっている中、コンパクトで簡単に電源が取れる、ポータブル電源の市場はこれからメーカーの熾烈な戦いが続くのでしょうね。
ポータブル電源の考慮事項
ポータブル電源とバッテリーを用いた電源装置との考え方の大きな違いは、設置場所にあります。
車中泊に活用する場合、バッテリーを用いた電源装置は、極力、目立たない場所に設置し、まるで家庭で生活しているように100Vコンセントのみがある状態が理想です。
私もバッテリーを用いた電源装置は、ベッドの土台となる採集コンテナの中に収納し、コンセントのみ外から使用できるようにしました。
ポータブル電源EB3Aの場合、正面に全てのスイッチ類、監視用モニター、入出力用の端子やコンセントなどの操作面があるので、目立たない所に隠すわけにはいきません。
従って、車中泊の場合、目立つ場所というか、使い勝手の良い設置場所を検討し確保する必要があります。
コンパクトでデザイン的にも違和感はないと思いますが、車中泊のレイアウトには考慮する必要があるので、事前に大きさや重量を把握して検討しておく必要があると思います。
さいごに
7回にわたり、停電時や車中泊のための100V電源についてご紹介してきました。
その活用方法として、震災などの自然災害による停電時の応急電源として有効活用することも前提にしてきました。
今思うと、東日本大震災の時、今回製作した100V電源があれば、避難生活が相当違っていたと確信しています。
特に、テレビや携帯電話、インターネットが使えなかったことで、陸の孤島化してしまい、必要とする情報が入らない、コミュニケーションがとれないことは致命傷でした。
本当に長期停電時には、電気のありがたみを実感しました。
しかし、万一の防災・減災の停電のためだけに、100V電源を準備することはムダだと思うのです。
普段の生活では、車中泊やDIYや野外活動など、趣味や娯楽を快適に過ごすためのツールとして活躍し、万一の停電時には応急電源として活躍させるとの観点で検討してみては如何でしょうか?
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